一般的な歯科診療について
当院では「痛みを最小限に抑えた治療」をモットーに、 「なるべく削らない」「神経を最大限残す」ための多彩な取り組みを行っております
患者さんがクリニックにお越しになられるきっかけのひとつに虫歯があります。
虫歯治療と言えばドリルなどで歯を大きく削り、「痛い」「怖い」といったイメージをお持ちの方もまだまだ多いことでしょう。もちろん虫歯菌に浸食された部分はきれいに除去する必要があります。
しかし、近年では医療技術も進化し、削る範囲をごく最小限に抑えることが可能となってきました。
当院においても最新鋭の機器による痛くない治療をモットーに、何にも勝るご自身の歯を最大限残すための治療に全力で取り組んでおります。
どうぞ安心してお越しください。
「健康な歯を最大限残す治療」にこだわる理由
どんなに優れた材質よりも、ご自身の天然歯に勝るものはありません。
人間の歯はその形状や硬さ、感覚などすべての面において非常に高性能にできています。
また、歯は食事を楽しむこと以外にも「会話をすること」「表情を豊かにすること」「全身バランスを正常に保つこと」「脳に効果的な刺激を与えること」などさまざまな重要な働きを担っています。
末永く健康的な毎日を守るためにも、今ある歯を最大限残す努力が非常に重要となります。
Qどうして削る量を減らしたほうがいいの?
A.歯は削るほどに薄くなり、しみたり痛みを感じやすくなるなどさらなるトラブルへの危険性が高まるためです。
歯は削れば削るほど薄くなり、内部を走る神経との距離が狭まります。
神経に直接触れなくとも、外部からの刺激が伝わりやすくなることで痛みを生じやすくなり、次第に強さを増してゆく危険性が高まります。日常生活にも支障が出るほどの激しい痛みは肉体的にも精神的にも想像以上のダメージとなり、生活の質(QOL)を著しく低下させます。
薄くなった歯はさらに割れや欠けが起きやすく、その場合には別途長期にわたる治療が必要となります。
Q.どうして神経はできるだけ残したほうがいいの?
A.神経はまさに歯の命そのもの。歯がしなやかに正しく強度を保つためには神経の存在が不可欠となるからです。
神経は痛みや熱さなど歯に起きた異常を知らせる役割だけでなく、歯の成長に必要な血液や栄養分を細部にまで十分に行き渡らせるという大事な働きを担っています。それにより歯にはしなやかな強度が生まれ、艶やかで健康的な状態に保たれてゆくのです。
神経を除去することはまさにその生命線を絶つことと同じ―。例えるなら、立ち枯れた木のように中はスカスカのポッキリと折れやすい状態となってしまいます。
歯は一度折れてしまうと抜歯以外の選択肢はなく、歯そのものを失ってしまうことにつながります。
また、茶色く変色したり、細菌感染などの深刻なトラブルを招きやすい状態となってしまいます。
当院では将来にわたるさまざまなリスクを想定した上での最善の治療法をご提案いたしております
もちろん、虫歯がかなり進行している場合には神経の除去が必要となるケースもございます。
その際にもさまざまな可能性を探り、最善の治療法をご一緒に模索してまいります。
定期的な口腔内の点検を含めた早期発見・早期治療を叶える体制作りとあわせて、患者さんの将来にとって一番良い形となるよう治療を検討させていただきます。
虫歯の進行レベルについて
虫歯は放っておいても自然に治ることはありません。
痛みを感じ始める頃にはかなり進行した状態にあることがほとんどです。
治療法や治療期間、必要となる費用なども進行レベルに応じて大きく異なります。
歯は大きくエナメル質・象牙質・歯髄という3つの材質でできています
エナメル質
歯の表面を覆っている一番外側の層をエナメル質と呼びます。歯を守る鎧のような役目をしています。
象牙質
歯全体に対して栄養を行き渡らせる大切な場所です。
エナメル質と比べるととても柔らかい組織でできているため、虫歯菌が到達すると一気に浸食されやすくなってしまいます。
歯髄
いわゆる神経と呼ばれる部分であり、さまざまな刺激を脳へ伝える重要な場所となります。
無数の毛細血管が詰まっており、虫歯菌がこの部分にまで達した場合には耐え難い痛みを生じるようになります。
C0
虫歯のごく初期の段階。痛みはなく、まずは定期的なメンテナンスで経過観察していきます。
C1
歯の表面にある固いエナメル質が徐々に浸食され始めます。
ご本人はまだ痛みを感じない段階ですが、定期的な観察によって早期に治療を開始することが可能となります。
C2
内部の象牙質部分にまで虫歯菌が侵食し始めます。
冷たいものや甘いものを食べるとしみるようになり、この段階でご本人もようやく異変に気づき始めます。
象牙質は柔らかいため、虫歯菌による浸食スピードが速まります。
C3
神経部にまで虫歯菌が到達するため、かなり強い痛みを伴います。
一般的には歯を大きく削る治療とともに根管治療が必要となります。
C4
歯のほとんどが失われた状態です。
激しい痛みは治まりますが、抜歯に加えて入れ歯やインプラントなどの専門的な治療が必要となります。
放置すると虫歯菌がさらに奥まで進行し、顎の腫れや発熱など全身状態に関わる骨髄炎を引き起こす危険が高まります。
診療の流れ
患者さんとの対話を何よりも重視した納得度の高い診療に努めています。
実際の治療にあたっては、レントゲン写真や各種検査画像、過去のデータベースをもとに段階を追ってどなた様にもわかりやすいご説明に努めております。
患者さんの思いを大切にした無理のない治療計画の立案
治療方針の決定にあたっては、スタッフ一同、何よりも患者さんの思いに寄り添った治療を第一に考えております。
ご一緒に無理のない治療計画を検討させていただきます。
一人一人の治療経過を丁寧に記録し続けます
当院ではタブレットを用いて、お一人お一人の治療の経過をわかりやすく記録し、まとめさせていただいております。
検査前には必ず口腔内写真をお撮りし、赤みや腫れの変化など患者さん目線にこだわったわかりやすい診療を心がけております。
長くお通いいただくほどにデータが蓄積され、しっかりとした改善を実感いただけるだけでなく、個別性の高い治療プログラムへと形成されてゆきます。
万一、途中で担当スタッフの変更があった場合にも今までの情報が正確に引き継がれていくため安心です。
補綴物について
歯を大きく削る処置が必要となった場合には、削られた部分を覆うための補綴物が必要となります。
当院では患者さんのご要望に応じて保険内で作成可能なものから自由診療まで、さまざまな補綴物をご用意いたしております。
セラミック(自由診療)
当院では審美性・機能性にも大変優れたジルコニア性のセラミックを取り扱っております
ジルコニアは汚れがつきにくい上に、衝撃などに対する耐久性が非常に高いため「人工ダイヤモンド」とも呼ばれています。
天然歯と同じようにケアすることができ、金属アレルギーなど健康面にご不安がある方にも安心してご利用いただけます。
オーダーメイドで作成されるためフィット感も抜群の高品質素材です。隣接する歯と色味も自然に調和し、違和感なく溶け込みます。
部分的な被せ物になるタイプ | 60,000円(税別) |
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全体を覆うタイプ | 100,000円(税別) |
- ※形成・型取り・土台・仮歯費用をすべて含んだ料金となります。
- ※セラミック歯は型取りから約2週間程度でできあがります。
- ※自由診療は現金・各種クレジットカード・振込・デンタルローンでのお支払いが可能です。
さらに治療時の痛みを軽減するさまざまな工夫
表面麻酔
注射による麻酔を行う際には、まずは表面に塗るタイプの麻酔薬を用いて痛みを緩和させます。
注射針には極細針を使用
針を刺した際の痛みを最小限に抑えるため、当院では最も細い針を使用しています。
電動麻酔注射
針を刺す瞬間の痛みや麻酔を注入する際の圧を細かくコントロールできるため、さらに痛みを軽減することができます。
再発を防ぐために定期検診のご利用をおすすめします
生涯にわたってご自身の歯で健康的な毎日を送るためには、定期的な口腔内の確認が不可欠となります。
今や歯医者さんは痛くなってから通う場所ではなく、痛くなる前に予防する場所へと世界的にも認識が変わりつつあります。
小さなお子さんからご高齢の方まで年齢問わず虫歯にお悩みの患者さんは当院においても大変多いです。
歯は状態が悪くなるほど大掛かりな治療が必要となり、治療期間や金額的な負担も膨らみます。
どんな病気も早期発見・早期治療が鉄則です。毎日の丁寧なブラッシングを基本としながらも、ぜひ定期的にクリニックでのケアを取り入れてみてください。
再発のリスクを大幅に下げるだけでなく、異常の早期発見にも効果的です。
当院では予防歯科にも力を入れて取り組んでおります。詳しくはスタッフまでお問いあわせください。